Hippocampus's Garden

Under the sea, in the hippocampus's garden...

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    Best Albums of 2011

    May 02, 2020  |  8 min read  |  104 views

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    「2010年代の音楽を振り返るシリーズ」の続きです。前回の記事はこちら
    個人的な歴史を振り返ると、2011年くらいから洋楽を聴き始めたので、今回からはリアルタイムで出会った作品が登場します。

    10. Dive - Tycho

    アメリカのアンビエントミュージシャンであるScott Hansenによるソロプロジェクトの第2作。
    分類するなら「チルウェイブ」と呼ばれるジャンルに該当する音楽で、「踊れると同時に癒やされる」のが特徴です。全編インストです。

    Highlights: A Walk, Daydream

    9. James Blake - James Blake

    イギリスのSSWによるデビュー作。打ち込み、ピアノ、オートチューンで加工した声で構成されるミニマルな音楽が特徴で、ポスト・ダブステップと称されることもあります。
    『The Wilhelm Scream』は、プログレッシブ・ロック/ジャズのバンド・Colosseumの創設メンバーとして知られる父・James Litherlandの『Where To Turn』のカバーだそうです。原曲もかっこいいです。
    ちなみに、「Wilhelm scream」は、映画でよく使われる叫び声の素材のことだそうです。こちらにまとめがありますが、誰でも一度は耳にしたことがあるはずです。
    もう一つの代表曲である『Limit To Your Love』も、Feistのカバーです。

    Highlights: The Wilhelm Scream, Limit To Your Love, I Mind

    8. + - Ed Sheeran

    イギリスのフォーク/ポップSSWのデビュー作。
    最近の節操のないコラボレーションと比較すると、この頃はアコースティックギターがメインの素朴な曲が多かったですね。一方で、『You Need Me, I Don’t Need You』で見られるようなラップ風の歌い方が当時から確立されていたこともわかります。

    Highlights: The A Team, Lego House, “You Need Me, I Don’t Need You”

    7. The King Of Limbs - Radiohead

    イギリスのロックバンドによる第8作。
    この頃からThom YorkeはFlying LotusやFour Tet達から強い影響を受けるようになり、ロックから更に離れた実験的な音楽を作るようになりました。本作では、ルーピングやサンプリングを駆使してバンドとしてエレクトロニカを作っています。
    本作を初めて聴いたときは(美しいバラードの『Codex』以外で)何が良いのかさっぱりだったのですが、100回くらい聴くと、例えば『Bloom』の豊かなリズムの重なりや、最後のリバーブのかかったギターの音が心地よく感じるようになりました。あと1000回聴いたらもっと好きになるかもしれません。
    『Lotus Flower』は、Thom Yorkeが暗闇の中で奇妙な踊りをするというMVでも有名です。

    Highlights: Bloom, Lotus Flower, Codex

    6. Born This Way - Lady Gaga

    説明不要、Lady Gagaの第2作です。日本でも大いに話題になりました。
    前作の仰々しいシンセ・ポップ的作風を踏襲しつつ、本作ではハードロックやヘビーメタルの要素を随所に散りばめています。11-12曲目の『Heavy Metal Lover』、『Electric Chapel』の並びは曲名にも顕著に反映されていますね。アルバム全体で聴くと胃もたれ感があるのは否めません。
    『You And I』はQueenのBrian Mayがバックコーラスとギターで参加しており、さらに『We Will Rock You』のリフをサンプリングしています。両者の関係は特別なもので、Lady Gagaの名前はQueenの『Radio Ga Ga』に由来していますし、Queenは再結成のときに彼女にボーカルを依頼したこともあるそうです。

    Highlights: Born This Way, You And I, The Edge Of Glory

    5. 4 - Beyoncé

    Beyoncéのソロ活動における第4作。
    それまでマネジメントを担っていた父のMathew Knowlesと決別し、内省的で探索的な作風にシフトしました。ベースがR&Bであることは変わりませんが、『1+1』は彼女の力強い歌声と泣きのブルースギターの組み合わせが素晴らしいですし、Frank Oceanと共作した『I Miss You』も間違いなく新境地と言えるでしょう。もちろん、『Run The World (Girls)』や『Best Thing I Never Had』のような従来路線の魅力も健在です。
    『Party』ではAndré 3000がラップを担当しています。
    *リンクを貼ったのはデラックス版で、通常版とは曲目や曲順がかなり違います。

    Highlights: Love On Top, Party, 1+1

    4. Mylo Xyloto - Coldplay

    イギリスのロックバンドによる第5作。
    前作『Viva La Vida』と同じくBrian Enoとの共作で、ポップ路線を引き継ぎつつ電子音の装飾をきらびやかに施しています。2大シングル『Paradise』と『Every Teardrop Is A Waterfall』をはじめ、これまで以上にキャッチーな曲が多く収録されています。
    本作はSilenciaという仮想の全体主義社会を舞台にしたコンセプトアルバムになっています。Major Minus率いる政府によって光と音を奪われた世界で、政府軍の兵士Myloと反乱者のXylotoが出会い恋に落ちる、というような物語が描かれています。
    『Princess Of China』ではRihannaがボーカルで参加しています。

    Highlights: Paradise, Every Teardrop Is A Waterfall, Don’t Let It Break Your Heart

    3. 21 - Adele

    イギリスのSSWによる第2作。
    デビュー作で既に高い評価を受けていたプレッシャーに加えて失恋の悲しみがある中で生み出された作品ですが、前作を超える素晴らしい楽曲が数多く収録されています。
    『Lovesong』はThe Cureのカバーです。『Rumour Has It』と『Turning Tables』は、OneRepublicのフロントマンとしても知られるRyan Tedderとの共作です。

    Highlights: Rolling In The Deep, Lovesong, Someone Like You

    2. Hurry Up, We’re Dreaming - M83

    フランスのミュージシャンであるAnthony Gonzalezによるソロプロジェクトによる第6作。70分超に渡るダブルアルバムです。
    ギターやシンセサイザーを使ってシューゲイザーのようなドリーミーな音を作りつつ、盛り上がりの部分ではシャウトを入れたり、ストリングスや空白を効果的に使ったりすることで、M83銀河の名にふさわしいエピックな雰囲気に仕上げています。最後の『Outro』はまさにカタルシスです。

    Highlights: Midnight City, Wait, Outro

    1. Bon Iver - Bon Iver

    Justin Vernon率いるアメリカのバンドによる第2作。
    デビュー作は素朴なインディーフォークと位置づけられていましたが、本作ではバンドメンバーを9人に増員し、サックスやオートチューンなどを多用した実験的な音作りに一転しています。Justin Vernonの試みは野心的でしたが、結果的には大成功で、それまで誰も聴いたことがなく、それでいて息を呑むように美しい音楽を生み出すことができました。
    個人的には、2010年代全体で見ても群を抜いて素晴らしいアルバムだと思います。その中でも『Beth/Rest』は白眉です。あまりライブで演奏してくれないのが惜しいですね。
    本作は「春」をひとつのテーマにしているそうですが、個人的には”bon hiver”(フランス語で「良い冬」)から雪で覆われた大自然の情景を連想してしまいます。

    Highlights: Perth, Holocene, Beth/Rest

    おわりに

    Lady Gaga、Coldplay、Adeleあたりは日本でも当時話題になっていたように記憶しています。『Bon Iver』は改めて聴き直しても傑作でした。


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